こいちゃの日記

こいちゃの徒然日記へようこそいらっしゃいました。
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神社仏閣・近代建築も追加です。瓦と狛犬も見始めました。
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2009.03.13 Friday

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「神像と獅子・狛犬」他@京都国立博物館

2006.03.08 Wednesday 21:57
清水三年坂美術館、ゆば泉の前に行ったのが、京都国立博物館です。
建物についてはこちらのエントリに。

新春特集陳列「神像と獅子・狛犬」(3月26日まで)、「雛まつりとお人形」(4月2日)が平常展示の棟で開催されています。
shinzo shishi
神像も好きで、ついこの間狛犬ウォッチャーになったわたしとしては、前者はオイシイ展覧会。
ですが、ホントは平常展のコーナーに若冲その他の見たかった日本画家の作品が展示されていたので、そちらが第一目的。「雛まつりとお人形」は100%ついで(笑) でも、全部楽しかったです♪

まずは、最近気になる狛犬。

角があるのが狛犬。無いほうが獅子。狛犬と獅子の区別もかなり知られてきたようですが・・・とパンフにあったのですが、かなり知られてきていたんですか?(ガーン!)

わたしはこの間初めて知ったのに!・・・(--;)

どうして獅子なのに「犬」?と「狛犬」で検索したら、グーグルでトップに出たのが、狛犬ネットさんです。トップページの「第三章 狛犬の研究」が、わたしの疑問を解決してくださったコーナー。リンクフリーとのことなので、ありがたくリンクさせていただきました。興味のある方はどうぞ。狛犬の歴史をとてもわかりやすく書いてくださっています。

角をもった想像上の動物(狛犬)を獅子と一対にして守護獣とするのは、日本特有なんですね。近世に製作された石造の「狛犬」は、実は中国伝来の獅子二頭の組合せであることも多いのです。(パンフより) ということは、この間からアップしてるのは厳密には獅子ちゃんなのです。

それはそうと、展示されている獅子・狛犬はとても面白かったです。狛犬が石造りになって参道に飛び出す前の木造の神殿狛犬。想像したよりも大きく迫力があり、獅子・狛犬がセットになっています。ポスター↑は峰定寺伝来の12世紀のものですが、八坂神社のものもありました。

また、修復なった高山寺の木造の神鹿も来ていました。こちらの名品紹介のページに画像と説明があります。
本来狛犬の置かれるところにあった一対の鹿なのですが、素晴らしく魅力的です。雄は聡明な顔立ちに姿もきりりとしており、牝は、お腹に赤ちゃんがいるのでしょうか、少しお腹が膨らみ,甘えるように上を見上げています。眼にも玉が入れられています。連れて帰りたいぐらいに可愛い・・・写真よりもやはり実物が素晴らしいです。

高山寺といえば明恵上人ですが、去年暮れの熊野詣でで、帰りにはいりたかったのが、明恵上人の生誕地、和歌山県金屋町にある「かなや明恵峡温泉」。イイというハナシなのですが、残念ながら行けませんでした。この温泉の(かな?)キャラクターの"桶とタオルをもった(確か・・)明恵上人"のイラストが、すごくほのぼのした「ますおさん」みたいなお坊さんなのです。


神像には、わたしはとても魅力を感じるのですが、なぜかな? 素朴なそのつくりだけとは言えないものがあります。展示されていたのは大将軍八神社の大将軍神像(重文)、松尾大社の女神坐像。京都亀岡の稗田野神社の男神坐像。

大将軍神は、平安期における陰陽道信仰の内でも重要な方位の厄災から都を守護する神様。頼りになりそうな堂々とした神像です(真っ黒け)。
松尾大社の女神像は、彩色が美しく残っていて表情も素晴らしい。なにを憂えているのだろう、とても人間的な神像です。
もうひとつの稗田野神社の男神坐像(10-11C)は、お顔の半分が削れてか?原形をとどめていないのですが、とても温かみがあって印象的。長い間ひとびとの祈りを受けとめてきた像なのでしょうね。
木造ですが、ミケランジェロのロンダニーニのピエタを思い出させます。10代の頃、美しいヴァティカンのピエタより強く惹きつけられた未完成のピエタ像。それと通じるところがあります。

来てよかった〜


その後「常設展」(以下は2月26日までの展示、現在は3月の展示になっています)へ。

若冲の猿図が傑作!春のほのぼのした風のなか、とろ〜んと半開きの目で幸せそうに座り込むかわいいおさる!

蕭白の布袋さんの図も。ものすごーい長い頭を後ろにそらせて、上に蹴り上げた毬をみる布袋さん。可笑しいのだけど、光琳のような粋な軽やかさはない。寒山・拾得図もあった。去年の春の蕭白展はいけなかったけど、蕭白が最初から最後まで並ぶと、すっごく面白いけど、さぞかし疲れるだろうなあとあらためて思います・・・・

もの凄い迫力で出てきた(という感じ)のは、桃山時代の豪壮な水墨画、海北友松の巨大な雲龍図。建仁寺の襖を軸表装したものですが、これはスバラシしい躍動感のある龍! 此の間から天井の龍図をまわってきたけれど、ダイナミックな線で描いた雲とともに飛んでいってしまいそうな龍は刺激的。身体も雲の動きも顔もいい。眼も生きている・・・見れてよかったです! 友松はやっぱり上手・・・(当たり前!ってつっこみはナシです)

他にも印象に残ったものが。

郭ひ(かくひ)の幽篁枯木図巻。枯れ木の大枝に篠竹。強い生命力を感じさせる。
小栗宗継の琴棋書画図(大徳寺養徳院)。
そろって重文という細見美術館コレクションの羽黒鏡。山形県羽黒山の御手洗池から明治末〜昭和初期に出土した、初期和鏡(平安時代)の優品群として知られている。


最後に雛人形が展示されている部屋へ。
文博より明るい部屋に、数々の人形が展示されている。部屋の中央には、ひときわ豪華な段飾り雛と御殿飾り雛。旧家から寄贈されたものだそう。
東京の段飾り雛は、三人官女に五人囃なんてものではなくて、極彩色の大太鼓を両脇に舞楽雛が。かわいい〜♪ 七段飾りだわ♪
隣には、関西の御殿飾り雛。一番上に御殿のミニチュアがあり、そのなかにお雛さま。三段ぐらいで、下には文博にも飾られていたおくどさんもあります。
そういえば、先日見た「世界不思議発見」の「皇女和宮」の回で、和宮が、大奥で、習慣の違いから色々イビラレたというのをやっていて、その一例として、和宮が持参した段の低い御殿飾り雛をタネに、宮さまはお雛さんにも見下ろされたくないのね〜と囁かれる、とかいうのがありましたね。イビリのネタにもなったのね〜(涙)

京博のHPに掲載されている親王雛(立雛)、これも好み〜 艶やかな一対。長い髪も美しい。

ああ、楽しおした♪
美術館とカフェ@京都 | comments(12) | trackbacks(0)

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2009.03.13 Friday 21:57
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コメント

こんばんは、こいちゃさん。

「狛犬」岐阜県下呂市の下呂温泉合掌村の中に200点の狛犬を展示する「狛犬博物館」がありますよ。
今年の8月には私の知り合いが、こちらの展示室を借りて「そば猪口展」を開催されるそうです。
もし良かったら、療養がてら下呂温泉にでも行かれたらどうでしょう。(笑)
| そばの横好き | 2006/03/08 11:21 PM |
☆そばの横好きさん
ありがとうございます!狛犬博物館オモシロそうですね。
下呂温泉と狛犬とそば猪口のセット!うーん魅力的です(*^^*)
| こいちゃ | 2006/03/09 12:27 AM |
さすが、こいちゃさん「学」がお高い。
私も今日 京都国立博物館に行きましたが、お雛様ばかりみてきましたよ。
おっきなお雛様。
「おくどさん」のあるお雛様。。
お雛様大好きです。

狛犬さんは少し見せていただきました。
こちらもおっきかったですね。
| yume | 2006/03/09 10:42 PM |
こんばんは!
期間中には行けたらいいなと漠然と思っていたのですが
こいちゃさんの日記を読んで、絶対行きたい!!
と思いました。

今、狛犬ネットさんに行ってきました。
狛犬の歴史って意外と新しいのですね。
平安時代ぐらいからあると思ってました^^;
先日、三輪山の大神神社に行ってきたのですが
狛犬がいなくてがっかりしました。
置く置かないの基準は何なのでしょうね?

お雛様も大好きなので、楽しみです♪
舞楽をしているお雛様はかわいいでしょうね^^

| てんこ | 2006/03/09 11:13 PM |
☆yumeさん
最近愛嬌のある狛犬みるとふらふら寄っていってしまうんです。これはぢぇみにさんの影響ですね〜 「学」なんてとんでもない!聞きかじり、読みかじりですよ〜。お雛さまよかったですね〜。文博のはほとんどキョワかったんですが、ここのは豪華でにぎやかで、雛祭りはこうでなくちゃって感じですね。あと宝鏡寺も行きたいんですが、キョワかったらやだな〜と思って思案してます (^^;)。

☆てんこさん
いままで狛犬展に行ってなかったの後悔です〜
狛ちゃん点数は少ないのですが、木造は初めてみたので楽しかったです。それも、ちょうど第2、第4土曜で常設は無料公開日だったので、めちゃ得した気分(^^) 
25日以降でしたら「文化庁海外展帰国記念18世紀京都画壇の革新者たち」がありますよ〜♪(でも、神像・狛犬展とかぶるのは25,26日の二日だけですが・・・)

舞楽してるお人形豪華でかわいかったですよ〜 あんなの見たのはじめてです。つくらせたそうですから、雅楽が好きな方だったのかも知れませんね(^^)


| こいちゃ | 2006/03/10 1:48 PM |
お久しぶりです!
やっと、京博に行ってきました。
展示品がたくさんありすぎて、びっくりしました。
お雛様は本当に可愛らしかったです。
舞楽雛のもっている「笙」や「篳篥」もリアルに作られていて
感動しました。
御殿飾りのお雛様も素敵でした。
御殿の中で女官達が庭の様子を見て笑っている姿がツボでした。
口元に手をあてている姿から「オーホホ」と、雅な笑い声が聞こえてくるようでした(笑)
狛犬達ももちろん、キャァキャァ言いながら見て回りました。
でも、こんな調子で全ての展示品を丁寧に見すぎて、隣の三十三間堂の拝観時間に間に合わなくなり、入るのを断念してしまいました(TT)
| てんこ | 2006/03/25 1:28 AM |
☆てんこさん
あそこの常設は多くていいのが並ぶので、目的を絞っていかないと半日かかりますよね〜(笑)
わたしも今日また行ってきましたよ♪ お雛様もちらりとのぞいてきました。雅楽雛の楽器、ホントに細かいつくりでしたよね。あらためて思いました♪ 御殿雛の闘鶏をみながら笑っている女官たち、よかったですね〜(^^) ああいう情景を再現したようなお雛さまはとても臨場感があって楽しいですよね♪ 時間たりませんでしたか!わたしも今日はとても足りず、時間いっぱいまでいることになり、予定が大幅に狂いましたよ〜(^^;)
| こいちゃ | 2006/03/25 11:00 PM |
こんばんは!
私ももう一度行こうと思います。
実はあの日、三十三間堂は断念したのですが
京都高島屋で開催されている「からくり人形展」には
頑張って行ってきました。
京博の雛人形の続きで見たので、人形達にとても親近感を覚えました。
でも毎日4回実演があるそうですが、当然時間は過ぎており動く姿はビデオでしか見ることはできませんでした(TT)
なのでリベンジとして、逆うちをしようと思っています。
からくり展⇒三十三間堂⇒京博と。
頑張るぞ!^^


| てんこ | 2006/03/26 1:06 AM |
☆てんこさん
「18世紀の京都画壇」めっちゃよかったですよ!是非行ってきてください。わたしも、なんとか「からくり人形」は行ってきましたよ。6時すぎてからなので、実演はみれませんでしたが、それでも面白かったです〜♪京都駅の「ポーラ」も行きたかったけど挫折しました〜(涙)
| こいちゃ | 2006/03/26 12:34 PM |
古いネタにレスしてすみません。

今日、岐阜県瑞浪市にある世界一の美濃焼きの狛犬を見てきました。
高さ、3.3Mだそうす。
画像掲示板に貼っておきます。(笑)
| そばの横好き | 2006/04/16 10:16 PM |
☆そばの横好きさん
うわい!お知らせありがとうございます!うかがいま〜す^^
| こいちゃ | 2006/04/16 11:58 PM |
目的を絞っていかないと1日かかっちゃいました。
京都国立博物館サイコー
| サマンサタバサ | 2009/07/28 8:29 PM |

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